『冬安居』おこもりのなかで
厳しい寒さの中、暖かい春がくるのを待ちわびています。
ひょんなことから、これまで縁もゆかりのなかった地方都市で、
1週間のうちの数日を過ごしています。
東京の自宅から、車を飛ばして高速を使えば2時間とちょっとで着くところです。
たかが2時間、されど2時間。
これが季節や天候によっては、大変な大移動となるわけです。
冬場の行き来は、雪や路面凍結などの心配もあり、スリルにあふれていますが、
すっかりこちらの生活が気に入りました。
とにかくお野菜が美味しく、温泉が気持ちよく、人が優しく温かい。
寒い地域ですが、こころは豊かです。
農業をされているご婦人に、「春になるのが待ち遠しいですね」というと、
「春先からは忙しくなるから嫌だね。夏の終わりの収穫までは休めないから、
寒いけど冬のほうがいいよ」との返事。
冬の間は、趣味の絞り染めや、パッチワークを楽しんでいらっしゃるようです。
東京では、仕事を終えた友人たちと、食べ歩き、談笑するも楽しみのひとつです。
こちらでは、寒い夜には「家にいるべし」という雰囲気もあり、
誘ってくれる友人もなく、私にとっての「冬安居」というわけです。
寒さの中、修行を積まれている僧侶に叱られてしまいそうですね。