松井田の「享保雛」
ちょっと足を伸ばして、群馬県碓氷郡松井田町の「五料の茶屋本陣」に
「享保雛」を見に行きました。茶屋本陣は江戸時代に大名が宿泊したというお茶屋です。
享保雛は、少し背の高いお雛様でした。
昭和初頭までの雛人形や、嵯峨の衣裳雛などが飾られていました。
あまりの数の多さに、圧倒されてしまいました。
いつの時代のものか分かりませんが、端正な顔立ちで、
しとやかな表情のお雛様や、お内裏様もありました。
表情や、お召し物を見るのも楽しいものです。
松井田を訪ねた日は、みぞれまじりのあいにくの天気。
裏妙義には雪が降っているようでした。ごつごつとした奇怪な形の岩峰群に、
灰色の空と雲がたなびき、まるで中国の山水画を思わせました。
3月中に、松井田は安中市と合併し、新たな「安中市」になると聞きました。
碓氷郡は松井田町だけの一郡一町。碓氷峠の向こうは軽井沢。
碓氷(うすい)という地名の響きは、とても素敵なのですが、使われなくなるのですね。